BLOG 『広報誌づくりの困った!を解決』

医療広報誌の創刊が決定したら、「どのくらいの頻度で発行するか」「どんな大きさで発行するか」を検討する必要が出てきます。発行回数や仕様に悩まれるご担当者さまが多いようですが、実はそれぞれの特徴を知れば、おのずと自らの広報誌に合った 年間発行回数や仕様は見えてくるもの。

今回はそれぞれの特徴を詳しくお伝えしたいと思います。年間発行回数や仕様を検討する際に役立ちますので、ぜひご参考ください。

 

 

 

年間発行回数ごとの特徴

「よそはどのくらいの頻度で発行しているの?」「発行回数によってどんな違いがあるの?」…医療広報ご担当者さまからよくご質問いただく内容です。

年間発行回数は予算の影響を強く受けるため、創刊時によく検討する必要があります。今回は「発行頻度が少ない場合」と「発行頻度が多い場合」を比較して解説したいと思います。

 

発行頻度が少ない場合

年2回発行やそれ以下の発行頻度の場合、掲載内容に速報性が持たせにくいため、じっくり読んでもらえる企画に向いています。そのため、情報の鮮度が必要な「セミナーのご案内」や「季節感のある情報」などは不向きになってきます。発行頻度が少ないため比較的ご担当者さまの負担は少なくなりますが、発行頻度が多い場合に比べ広報誌の認知・浸透には時間がかかります

 

 

発行頻度が多い場合


発行頻度が多い方が医療広報誌の認知度が高まり、より読んでもらいやすい訴求力の高まる媒体になりやすいと言えます。鮮度の高い情報が伝えられるため、セミナーのご案内や季節感のある情報を掲載するのに向いています。発行頻度が多いためご担当者さまの負担は高くなるので複数人で編集委員を組織することをオススメいたします。

 

 

下の図は発行頻度別に「毎月」「隔月」「季刊」それぞれの速報性、熟読度、認知度を表したものです。

広報誌で「速報性」「熟読度」「認知度」のうち、どれを最も重要視するかによって発行頻度が変わってきますので、参考にしてみてください。

 

 

 

仕様について

医療広報誌の仕様は大きく分けて2つ、印刷して紙媒体で発行する仕様と、電子媒体で発行する仕様があります。
2つの大きな違いは
紙媒体は「プッシュ式」、電子書籍などインターネットで閲覧する方法は「プル式」であるということ。

「プッシュ式」は紙媒体のように実際に手の届く発信方法のことを指し、「プル式」は電子書籍のように自ら情報を取りにいかなければ閲覧できない発信方法のことを意味しています。
発行目的によりどちらがより適切が変わってきますので、一概にどちらが良いとは言い切れませんが、医療広報誌はより多くの方に読んでもらうため電子書籍が一般化した現在でも「プッシュ式」が主流です。

 

 

医療広報誌は紙媒体×電子書籍のメディアミックスがベスト!

現在、さまざまな媒体が紙媒体と電子媒体を併用しています。
比べて医療広報誌は、主要ターゲットである患者さんの中には電子媒体に親しみのない高齢者の方もいらっしゃるため、一定部数は印刷する病院さまが大多数。また待ち合い室で患者さんに広報誌を手に取ってもらうには、紙媒体で発行しないことにははじまりません。こういった事情から医療広報誌は今後も紙媒体が主流であり続けることが予想されます。

しかし一方で、スマ—トフォンの普及などにより患者さんの多くはあらかじめインターネットで病院を調べてから訪れるようになりました。これにより「プル式」であるHP上での公開も新規患者獲得の有効な手段となり、電子書籍などを併用する病院さまが増えています。

そのため、医療広報誌で十分な広報活動を行うには紙媒体と電子書籍のメディアミックスがベストであると考えられます。

 

※中には電子書籍を使わずHP上でのPDF掲載までに留まっている病院さまもいらっしゃいますが、ページをめくる感覚で読める電子書籍は読者に余分なストレスを与えないため、電子書籍でアップした方がより親切です。

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紙媒体のサイズについて

紙媒体で発行する医療広報誌のサイズはA4版、B5版のいずれかが主流です。
【A4 (294mm × 210mm)】
ビジネス誌などでよく使用されているサイズです。文書として一般的なサイズのためファイリングにも最適で、保管や発送のしやすさなども魅力に一つです。

 

【B5 (257mm × 182mm)】
手頃な大きさで手軽に待ち合い室で読めるサイズです。患者さんが持ち帰るのにも優れているコンパクトで、A4サイズと同じく人気の大きさです。

導入状況で見ると、一般的な冊子で最も多く採用されているA4判を選択される病院が最多です。
今回ご紹介したA4・B4サイズ以外にも正方形サイズやタブロイド版で発行されている病院さまもいらっしゃいます。ただし主流なサイズの方が印刷費を若干安く抑えられるため、変形サイズなどで発行する場合は明確なねらいと企画意図を持って発行しましょう。また一部の電子媒体は変形サイズが対応しにくい場合もあるのでこちらも注意が必要です。

 

 

ページ数

紙媒体は、印刷の都合上4ページ単位でページ数を設定する必要があります(中綴じ印刷の場合)。

そのため、4ページ、8ページ、12ページ、16ページ、20ページという単位でページ数を設定するのが一般的です。製本の種類によって、他のページ数での制作ももちろん可能ですが、製本の金額が高くなってしまう場合があるため、4ページ単位で発行している病院さまがほとんどです。

またページ数を検討する際は、たとえば「
読みやすい量を頻度を高く発信する」「ボリュームがある情報を季節ごとに発信する」というように、年間発行回数と併せて考えることがポイントです。

 

 

いかがでしたでしょうか?

発行回数や仕様、ページ数などは医療広報誌の骨幹部分です。

医療広報誌の発行目的に立ち戻り、最適な選択をしましょう。

 

 

【執筆者】ディレクター 後藤