BLOG 『広報誌づくりの困った!を解決』

社内報、広報誌、フリーペーパー…。世の中にはさまざまな媒体が存在しますが、

医療広報誌や病院広報誌は、医師や各医療スタッフなどと連携と取りながら制作を進めるという点では、かなり特殊な媒体と言えます。

今回は、そんな医療広報誌ならではの「あるあるトラブル」の解決法をご紹介したいと思います。ぜひご参考ください。

 

トラブル1「先生の書く原稿が分かりにくい…。」

よく耳にするお悩みですね。「分かる!」と頷いていらっしゃる病院広報担当者さまもいらっしゃるのではないでしょうか?

大きな原因の一つは、医師のみなさまの多くが論文を書き慣れていること。ただでさえ医療用語は患者さんに分かりにくいのに、その上論文のような文章では、どうしても伝わりにくくなってしまいます。プロのライターさんに分かりやすい原稿を依頼することも可能ですが、「予算が少なくて自分で原稿を用意するしかない」場合は、依頼方法や掲載方法に工夫が必要です。

 

解決法1

インタビューシートを作成する、メールインタビューで聞きたい事だけ聞く!

原稿を丸投げで依頼していては、期待通りの原稿が上がってこないのも当り前。そこで、誌面に載せるべき事をピックアップしてピンポイントに質問しましょう。あとは返ってきた内容を元に、担当者のあなたがまとめれば、分かりやすい原稿の完成です! この方法なら原稿を書く側も丸投げされるよりずっと書きやすく、時間も短縮できます。

 

解決法2

用語解説を付ける

「せっかく先生に書いてもらった寄稿文を書き直したりリライトするのは心苦しい…。」そんなときには用語解説が有効です。

一般の方には病名すら聞き慣れないもの。文章内で登場する病名や専門用語に用語解説を付けることで、分かりやすい記事になります。

 

 

 

 

トラブル2「せっかく仕上げても先生にひっくり返される。」

これもよくあるパターンですね。「想像と違う!」と先生からちゃぶ台返しをされてしまうと、医療広報誌担当者としては大変ですよね。

これは誌面イメージの共有ができていないために起こるトラブルです。解決するには企画の見える化が効果的ですよ。

 

解決法1

多忙な医師にはとにかくパッと見て分かる方法でイメージ共有を

医師のみなさまはとにかく多忙。そんな医師の方と誌面イメージの共有を図る場合は、パッと見て分かる分かりやすさが大切です。例えば手書きラフや似たイメージの雑誌の切り抜きでもかまいません。「こんなイメージで誌面を制作する予定です」とあらかじめ伝えておきましょう。見える化でちゃぶ台返しはぐっと減らすことができます。

 

 

 

“先生の言いなり”だけではダメ

広報誌編集部として自立した姿勢を忘れずに

医療広報誌の大きな特徴は、医師や看護師、各リハビリ療法士などとやり取りを行うということです。

情報を正しく伝えるためにも医療分野に関する情報の正誤性などは、医師や各専門家にお伺いする必要がありますが、

「どう伝えれば分かりやすいか」などの企画や伝え方にあたる部分は、より患者さんの感覚に近い広報誌担当者が決定権を持つべきだと理解しましょう。

広報誌はあくまで患者さんや一般の方へ向けた情報誌ですので、伝わらないと意味がありません。「“先生の言いなり”では患者さんに分かりにくくなってしまう」と判断した場合には、意見を述べたり、きっぱりとお断りする姿勢も時には必要です。

病院広報の窓口として自立した広報誌制作を行わないことには、先ほどご紹介したトラブルの根本的な解決には至りません。しっかりと目的意識や企画意図を伝えれば、各医療スタッフも協力してくれるものですよ。

広報誌制作は医師などの専門家と良い連携を取りながら良い広報誌が制作できるよう、まずは自立した編集姿勢を心掛けましょう。