制作ご担当者の皆さん、こんにちは。
地域の皆さんに自院の魅力を届けようと、毎号工夫を凝らして発行されている病院広報誌。しかし近隣病院の広報誌と並べてみると、なんとなく雰囲気が似通っていたり、洗練さに欠けるような気がして悩むことはありませんか。
仕上がりの印象を左右するのは、レイアウトにおいて「病院独自の軸」がしっかりと立っているかどうかにあります。他院を真似しすぎれば個性がなくなり、要素を詰め込みすぎれば読みにくくなります。それではせっかくの広報誌を出す意味が薄くなってしまいます。
今回は、誌面のクオリティを高めるための断捨離方法を具体的にお伝えします。

流行りの断捨離
病院広報誌の紙面でよく見かけるパステルカラーの背景や、親しみやすさを意識した丸文字のフォント、空きスペースに挿入されたイラスト素材などは、一見紙面を明るく見せる効果があります。しかし、明確な意図がないまま多用すると、結果として他の病院と似たような誌面となり、自院がアピールするべきことを伝わりにくくしてしまいます。
レイアウトを決める第一歩は、広報誌を通じて最もアピールしたことや、打ち出したいコンセプトを明確にすることです。その軸をもとに、誌面のトーンや使用するフォント、掲載する素材を厳選してみましょう。流行をただ取り入れるのではなく、コンセプトに沿って構成することが重要です。
情報の断捨離
情報をたくさん入れようとして、記事を罫線やボックスデザインで細かく区切ってレイアウトしていませんか。一見整理されているように感じますが、実際には罫線自体が視覚的なノイズとなり読みにくくなってしまいます。
紙面をすっきりと見せるためには、まずは文章を削りましょう。どうしても削れない場合は、テキストをそのまま並べるのではなく、直感的に伝えるように工夫してみましょう。例えば、要点をまとめた箇条書きや図解、フローチャートなどのインフォグラフィックを取り入れてみてはどうでしょうか。
注意してほしいのは、情報を整理した上で罫線を入れるのではなく、文字配置の「余白」をコントロールすることです。記事同士の間隔を今より少し広くすることで、境界線がなくても直感的に情報の切れ目を認識でき、視線の誘導がスムーズになります。

主役の断捨離
各部署への配慮や掲載したい情報の多さから、どの記事の写真もすべて同じ大きさで均等に並べていませんか。全員を主役として目立たせようとする構成は、読者の視線の行き場をなくし、結果として誰の印象にも残らない退屈な紙面となってしまいます。
躍動感を出すためには、掲載する要素の役割を明確にすることです。例えば、その号で最も伝えたいメインの写真は、ページの半分を占めるほど大胆に大きく配置し、その他のスタッフ紹介や院内風景の写真は、意図的に控えめな大きさにするなど。このように、写真の大きさに強弱をつけることで読者の視線をつかむプロ仕様の仕上がりに近づきます。
広報誌のデザインにおける断捨離とは、単に要素を減らす手抜き作業ではありません。他院の真似ではない自院の魅力が詰まった誌面になるよう、都度見直していきましょう。