BLOG 『広報誌づくりの困った!を解決』

病院広報誌をご担当されている皆さんにとって「院内イベント」の掲載は“お馴染み”の企画かと思います。

そこで今回は、医療広報誌を“より患者さんに寄り添ったもの”にするために、これらのイベントレポートに関して、お伝えします。

 

「イベントレポート」ではなく「医療イベントのレポート」をしよう!

多くの病院広報誌で見かけるイベント記事は、以下のような体裁です。

「毎年、多くのご好評をいただいております『クリスマスコンサート』が12月××日に開催されました。今年は、ピアニストの△□さんをお招きし、皆さんが一度は耳にしたことがあるようなクラシックの名曲を中心に演奏していただきました。また、医師・看護師有志によるクリスマスソングの合唱も行い、ホール全体がやさしい雰囲気に包まれました」

以上のようなレポートは、もちろん全く問題なく、広報誌の企画として成立しています。しかし、ここで「医療広報」に携わる広報誌担当者の皆さんに考えていただきたいのは「イベントレポート記事」ではなく「医療イベントのレポート記事」の価値・存在意義です。

 

クリスマスイベントを開いている医療的な目的は何ですか?

毎年、貴院が行っているクリスマスイベントには、必ず「目的」や「理由」があるはずです。それらを医療者目線でとらえ、貴院のモットーを「広報誌を通じて伝えることができる企画」それが「イベントレポート」記事だと私たちは考えています。

 

(例)

・音楽療法の側面から、可能な限りさまざまな患者さんに音楽に触れてほしくて開催している。

・中期~長期の入院患者さんに「季節感」を忘れないでほしいと願い開催している。

・小児科の入院患者さんに「楽しみ」の時間を提供し、成長のひとコマを彩ってほしくて開催している。

 

例に挙げた目的や貴院の想いは、エンタテインメント会社などが主催する商業的なクリスマスコンサートと違った医療的価値があるものです。

広報誌でイベント紹介をするときは、そういった貴院の理念や目的を意識して、ぜひ伝えてください! そういったコンセプトに基づいて原稿を執筆すると、いつもとは違い、読み手の心に届くものができるはずです。小児科の入院患者さんの嬉しそうな表情を見て広報誌担当者が感じたことを率直に綴ったり、医師の想いと共に「クリスマスコンサートが開催されました」と補足するだけで、病院広報誌がグッと存在価値を増していきます。