BLOG 『広報誌づくりの困った!を解決』

初回である今回は「なぜ医療広報誌が必要なの?」「医療広報誌って何?」という方のために

医療広報誌のキホンのキ『医療広報誌とは?』について解説いたします。

これから医療広報誌をつくろうと考えている病院関係者のみなさま、またすでに医療広報誌を発行している方もぜひご参考ください。

 

1 医療広報誌とは?

簡単に言えば主に病院などが発行する定期情報誌のことです。

病院広報誌のターゲットは大きく分けて、患者さん向け医療関係者や近隣病院向け院内向けの3つがあり、それぞれターゲットに合わせて違う特性を持っています。

どの媒体も、広報誌により情報発信でターゲットとの関係性をより良い方向性に変えることが目的です。

 

 

2 医療広報誌の種類

一言に「医療広報誌」と言っても、大きく分けて3つのターゲットに向けた媒体が存在します。

あなたのターゲットは誰ですか?

 

ターゲットが患者さんの場合…

「患者数を増やして病院の知名度を上げたい!」「患者さんに病院の情報を伝えたい」など、主に病院の取り組みや強みといった情報を患者さんに広報したいなら、「病院広報誌」がオススメです。病院の取り組みや強み以外にも、待ち合い対策を兼ねて病気などの最新情報を伝えたり、病院の理念を伝えることができます。 患者さんに「ここの病院で診てもらいたい」と思っていただけるよう、難しい医療情報をできるだけ分かりやすく、かつ親しみやすく伝えることがポイントです。多くの病院さまがイラストや写真を使って視覚的に楽しんで読んでもらえるよう工夫を凝らしています。

また印刷冊子のほかに、多くの病院さまがホームページで広く公開していますので、「よそはどんな病院広報誌をつくっているんだろう」と気になった方は見てみると良いと思います。

 

 

ターゲットが医療関係者もしくは近隣病院の場合…

「かかりつけ医にもっと患者さんを紹介してほしい」「近隣病院の方に取り組みや強みを伝えたい」と考えるのであれば、「地域医療連携向け広報誌」がオススメです。

現在、国が推奨する「地域医療連携」により、病院同時のつながりが患者数獲得に直結するようになりました。それに伴い、多くの病院さまは患者を紹介する側・される側の病院同士のコミュニケーションを重要視しています

地域医療連携向け広報誌ではターゲットが医療従事者に絞られているため、患者さんに情報を伝える「病院広報誌」よりも、より専門的な情報を届けられることが特徴です。医療広報誌を見た地域のかかりつけ医に「ここの病院に患者さんをお願いしたい!」と思ってもらえるよう、病院の強みである先進医療や専門医療についての情報を発信しています。主に総合病院や大学病院など急性期病院から導入が進んでいます。

 

 

ターゲットが院内スタッフの場合…

「スタッフの離職率を下げたい」「スタッフ同士のコミュニケーションを活性化させたい」「スタッフに病院の理念や考えを伝えたい」と考えるのであれば、オススメの媒体は「院内報」です。

医療現場が持つ最大の課題は「人材不足」です。少子高齢化に伴いどの業界でも言えることですが、特に医療業界では離職率が高いと言われています。そのため、より働きやすく、より風通しの良い職場づくりが経営のカギと考える病院さまも少なくありません。

そこで、院内報ではスタッフにより病院を好きになりより長く勤めてもらうため、スタッフ向けの情報を発信するとともに“頑張っているスタッフ”を褒める企画や、スタッフ同士のコミュニケーション活性化する企画などを掲載しているのが特徴です。インナーコミュニケーションの活性化が発行目的と言っても過言ではありません。

また、スタッフ数が多い大きな病院だけでなく、医療法人単位やグループ企業単位で院内報を発行しているのも特徴です。同じ法人の医療機関同士のコミュニケーションのきっかけをつくったり、それぞれの活動を紹介することでスタッフのモチベーションUPに貢献できます。

 

 

 

いのちを支える現場こそ、医療広報誌が必要です。

医療広報誌は、病院だけにとどまらず、介護施設や調剤業界でも導入が進んでいます。

介護施設ではソーシャルワーカー営業向け広報誌や、利用者さま向けに施設の特徴や強みを伝えるための広報誌を発行しています。

調剤業界では全国のスタッフ同士のコミュニケーション活性化ため、またサービスの均一化を図る社員育成を目的とした広報誌の導入が進んでいます。

医療業界では患者さんご家族、いのちを助けるために戦うスタッフや協力医療機関など、さまざまな人々が関わり、いのちと向き合っています。だからこそ、かかわる人々の関係性をより良い方向性へ導く医療広報誌が必要です。未曾有の超高齢化社会に突入する日本社会では、医療広報誌が担う役割は今後もどんどん拡大していくことが予想されます。

 

 

 

いかがでしたでしょうか? 医療広報誌についてご理解いただけたでしょうか?

医療広報誌と聞くと難しく聞こえてしまいがちですが大切なことは「誰に」「何を伝えたいか」です。

働くスタッフのため、患者さんのために、または病院経営のために、あなたも医療広報誌制作を始めてみませんか?

 

 

【執筆者】ディレクター 後藤