BLOG 『広報誌づくりの困った!を解決』

第三者目線のある・なしでガラリと変わる!

病院広報誌の制作では、掲載コンテンツの多くが病院からの発信情報になりがちです。新任医師の紹介や挨拶メッセージ、新施設や新設備、新システムの利用案内、ドクターによる病気についての解説記事などで、ページが埋まってしまっているという広報誌も多いことでしょう。

もちろんそれで悪くはないのですが、どうしても病院側からの一方的な情報になりがちで、読者である患者さんにとって共感性が低く、内容が伝わりにくい場合があります。人によっては、押しつけが強いと感じてしまうこともあるかもしれません。では、どうすればいいのでしょうか。

 


ぜひご提案したいのは、病院広報誌のコンテンツにもときどき「第三者目線」を追加することです。第三者目線とは、言い換えれば「客観性」を意味し、文章であれば「私は~と思う」「当院は~です」という主語と述語がない文章になります。この第三者目線のないコンテンツとあるコンテンツでは、企画の立て方からタイトルや本文など文章の書き方、写真の撮り方、レイアウトデザインまで大きく変わってきます。

 


●企画タイトルの場合

Before:第三者目線がない
最新の高精度〇〇〇〇〇検査装置を導入!
この最新装置があるのは当院だけです。
ぜひご予約ください。

   ↓
After:第三者目線がある
医療最前線~高精度〇〇〇〇〇検査を知る!
最新の医療技術を専門医に取材
現場では一体何が起きているのか!?


●文章の場合

Before:第三者目線がない
当院では皆様の健康維持にお役立ていただけるよう、△△△を進めてまいります。皆様のお役に立てる医療機関になるべく取り組んでいきたいと思っておりますので、これからも当院をよろしくお願い申し上げます。
   ↓
After:第三者目線がある
〇〇〇病院では、患者さんの健康維持を目的に△△△を進めています。その状況について、〇〇院長は「皆様のお役に立てる医療機関の使命として認識しています。病院一丸となって取り組んでいきます」と話します。


第三者目線とは、読者目線で考えること

 

第三者目線で物事を伝えるためには、具体的にどうすればいいのでしょうか。一番いいのは、プロのライターが書いた記事を参考にしてみることです。というのも、プロのライターは第三者目線で文章を書くことが必須のスキルだからです。

しかしいきなりプロのライターに倣えと言われても…という方におすすめの方法があります。広報誌のテーマが決まったときに「この内容は〇〇医師の専門だから、〇〇医師に執筆していただけば大丈夫」と決めてただ依頼するのではなく、そのテーマを読者にどう伝え、どう感じてもらうことがベストかということを、客観的な視点を取り入れて考えて、執筆者である医師や医療従事者にもそのことをしっかり伝えることです。

その視点を取り入れて文章を書く、あるいは書いていただくことで、読者と同じ目線で臨場感をもって情報を伝えることができ、患者さんからの共感を呼びやすくなるでしょう。また、コンテンツ自体も表面的な内容から一歩踏み込んだ、深みを持たせることにつながります。

ときには「第三者目線」というキーワードを意識して取り入れることで、貴院の広報誌が、読者にとって魅力ある媒体になっていくといいですね。