BLOG 『広報誌づくりの困った!を解決』

病院の広報ご担当者様の中には、採用に関するツール各種の制作に携わっている方も多いのではないでしょうか?

病院広報誌では患者様やそのご家族に向けた情報発信として企画し、地域医療連携誌では地域のドクターに対して自院の強みを訴求することを目的に企画しているかと思いますが、採用シーンにおいても同様に求職者がどのような情報を求めているのか、どのような内容が決め手となり入職を決意するのかを検討しながら制作することが重要です。今回は、看護職に焦点を当てて採用ツールにはどのような企画が必要かを考えてみましょう。

 

採用ツールはまず目立つことも重要!

大前提として、看護職は日本全国多くの病院で募集しているため基本的には売り手市場が恒常的に続いています。看護職の採用イベントでは「とにかく目立つこと」が立派な手段の一つとして成立しています。それもそのはず、求職者が検討する病院の「選択肢のひとつ」として視界に入らなければ、採用活動のスタートラインには立つことすらかないません。

採用ツール制作においては「読んでくれるだろう」「手にとってくれるだろう」という前提を捨てて、「どうすれば他院よりも目立てるか?」という意識を強めに持ちましょう。たとえば、パンフレットであれば、A4判のスタンダードなものではない特殊な形をしたり、印刷では光沢のある特殊な加工を施すなどの工夫も必要です。「採用パンフレットらしいデザイン」「病院の広報物らしいデザイン」というものはたしかにありますが、あえて「っぽくない」デザインにするのも採用活動を成功させるカギとなりえます。

 

 

 

病院での「働き方」をしっかり・具体的に

求職者にとって「就職先でどのような仕事をするのか」、「どのような働き方になるのか」、「その結果としてどのようなライフスタイルが実現できるのか」というのは大きな関心ごとの一つです。特に新卒での入職となる新人看護師にとって、働き方の違いは病院を比較検討する上で重要な情報となります。

この情報が薄かったり弱かったりすると比較検討の土俵に上がれないので「新人看護師の一日の流れ」は実際の先輩看護師の取材撮影をして、具体的な仕事内容や業務の流れがしっかり伝わるようにパンフレットやホームページに掲載しておきましょう。

 

 

キャリア形成を提示しましょう

離職率が高いと言われている看護師ですが、誰しも最初から早期離職を前提として入職するのではありません。結婚・出産後も勤めたいという思いを持っている方も大勢います。離職する理由の多くは採用ミスマッチが原因です。また、売り手市場が続く看護職は、自身の臨むキャリア形成が叶わないのであれば、転職して別の病院で新たなキャリアを模索するという手段が比較的とりやすいという現実もあります。

病院としても入職した看護師には長期間にわたって活躍してほしいという思いが当然ありますので、採用ミスマッチを防ぐためには自院でどのようなキャリア形成が可能なのかを提示することが重要となります。たとえば、認定看護師の先輩が何人在籍していて、資格を取得するための支援や制度がどの程度整っているのか、結婚・出産後の働き方にどのようなサポートがあるのかなど、求職者に「どのようなキャリアを歩んでいけるのか」を具体的にイメージしてもらえるだけの情報は掲載しておきましょう。

 

 

 

看護職の採用に課題を抱える病院様も多いかとは思いますが、採用ツールにおいては病院広報誌や総合案内よりもさらに強く他院を意識し、比較検討された際にどのような差別化が図れるかを重要ポイントにして、看護師に響く採用ツールの制作に取り組みましょう。