病院広報誌担当の方の一番のお悩みは、やはり「企画」ではないでしょうか?
載せなければならないお知らせ、病気予防の知識、季節のコラム、などなど…探し始めると、意外とたくさんの企画が思いついてしまい、企画の取捨選択が必要になった経験はありませんか?
ただおもしろそうな企画を集めたり、お知らせを載せたりするだけでは、1冊通して読んだ時に一貫性のない広報誌になってしまいます。そんな時は、「コンセプト」を設定して、その号で「伝えたいこと」を伝えるために企画を集めていくことを意識しましょう。
今回はそのコンセプトの決め方についてご紹介します。
①「誰に向けて制作しているのか」考える
まず、広報誌を「誰が、どこで、いつ読むのか?」ということについて考えます。性別や年代、手に取る場所やシーンなど、読者についてできるだけ具体的に想像してみましょう。
②「どんな広報誌にしたいか」考える
あらためて、広報誌を発行する目的について考えてみましょう。①で考えた読者に、何を伝えたいのか、何を感じて欲しいのかを一言で表してみましょう。
以上の2点を踏まえて、コンセプトを決めていきます。
例えば…
待合室に置いておく広報誌の場合、読者は患者さまやそのご家族の方がほとんどです。自分や家族の体調が優れず、気分が良くない時・不安な時に読む場合が多いと想像できます。そこで、コンセプトを「癒し」に設定しました。表紙を愛くるしい動物の写真にして、「ストレス解消のためのストレッチ」・「免疫力をあげるための食事」などの企画を盛り込むことにしました。また、各疾患が疑われる場合における病院の治療やサポート体制について詳しく掲載し、少しでも不安が解消されるような紙面を目指しました。
掲載する企画を考えるうちに、本当に伝えたいことがぶれてしまいがちです。興味をひく企画を載せることはもちろん大切ですが、広報誌を通して読者に「伝えたいこと」を意識して、企画を考えるようにしましょう。