病院が発行する刊行物のなかに、病院総合案内があります。
病院広報誌や地域医療連携誌と比べると発行頻度は高くはないものの、新体制や年度の変わり目などに発行するのが総合案内の特徴です。
今回は患者さん向けの総合案内について、掲載内容のヒントをご紹介したいと思います。
病院総合案内の掲載事項
基本的な項目は次の通りです。一つずつポイントをご紹介します。
●理念・院長挨拶
来院することに不安を感じられる患者さんやご家族も多くいらっしゃいます。
貴院がどのような理念を掲げているのかを誌面を通じて伝えることは大切であるといえるでしょう。
ぜひ院長メッセージを通じて、貴院の使命、患者さんへの想い、地域に対する想いをぜひ伝えてください。
●沿革・概要・機能
沿革では、貴院が設立から今日までどのような歩みたどってこられたかを掲載します。
また、病床数や診療科数、認定施設などの客観的な情報は、貴院の信頼性を高めるきっかけになります。
●診療科目
誌面が確保できるようでしたら、各診療科の特徴、メンバー構成などについても掲載すると良いでしょう。
なお、具体的な診療内容や治療方法についての掲載する場合は、医療広告ガイドラインも考慮する必要があります。
●フロアマップ
院内の何階にどの診療科があるのか、受付の場所などを記載します。
文字情報ではなく、見取り図を用いる場合も多くみられます。
●病院へのアクセス
基本情報だからこそ丁寧に伝えるのがポイントです。
電車・バスの利用でのアクセス方法、シャトルバスの有無、駐車場の有無なども掲載するといいでしょう。
簡単な地図も掲載すると患者さんもよりイメージがしやすくなります。
プラスアルファの情報で、病院の特徴を紹介
これまで紹介した内容は、病院総合案内の大枠の部分です。
貴院の特徴を加えて、患者さんに貴院をアピールしていきましょう。
救命救急センター、周産期センターなどの専門的治療の実績を特集としてご紹介する、
職員にスポットを当てるのでしたらチーム医療の取り組みについてご紹介するのも掲載トピックになります。
また、附属する保育園、介護老人保健施設、看護専門学校などの紹介をするのも良いでしょう。
通院や入院される患者さんやご家族は、病院の雰囲気は気になるものですから、病院の外観だけではなく、エントランス、総合受付、診察室、テラス、院内コンビニエンスストアなど、院内の様子が分かる写真の掲載もおすすめです。
皆様にとって知っていて当たり前のことでも、患者さんやそのご家族にとって、そうではないことが多いものです。
来院される患者さんの立場になって考えると、
掲載内容も自然と固まり、貴院ならではの総合案内が完成するはずです。