「来年に病院が創立100周年を迎える」「次の号で、病院広報誌が発刊100号を迎える」など、記念となるタイミングに広報誌で記念特集記事を掲載してみてはいかがでしょうか。
特に周年記念号は、対外的に病院の周年を周知させることができるだけでなく、職員にとっても、いままでの歩みを振り返るとともに、これからどのような軸を持っていくべきかを考えるよい機会となります。
そんな記念号にふさわしい企画の一例をご紹介いたします。
■病院の歩み
創立から現在までの病院の歩みを時系列で振り返ります。病院にとってターニングポイントとなった大きなできごとや、当時の社会的なできごとを、写真とともに構成すると見やすい誌面となります。
■地域連携している開業医からのメッセージ
普段から地域医療連携でお世話になっている開業医から周年記念のお祝いメッセージを掲載。地域の医療機関との連携の深さを感じることができます。
■各診療科からのメッセージ
診療科ごとに集合写真を撮影し、科としてこれからどのような取り組みに力を入れていくのか、どんな姿勢で治療にあたっていくのかを語ってもらいます。職員にも周年を迎えて今後どのように病院を発展させたらいいのかを考えてもらえる機会となります。
■記念対談
創立から現在までの歩み、そしてこれからどのように地域医療に貢献していくのかを対談形式で語ってもらいます。創立に関わった方に創立の経緯や苦労話などを語ってもらうことで、当時を知らない現役職員に説得力を持って伝えることができます。
■若手職員座談会
現場の最前線で治療にあたる若手職員4、5名で座談会をすることで、病院の「いま」を改めて見直すことができます。病院の発展を担う若手職員に、目標や意気込みを語ってもらうとよいでしょう。
■創刊号から現在までの広報誌の振り返り
過去の広報誌をさかのぼってみると、当時院内で力を入れて取り組んでいたできごとがわかったり、職員の職務の日々を綴ったコラムから院内の雰囲気がいまとは違っていたりするという発見があるかと思います。大まかな歩みを振り返っただけの年表ではわからない、院内のリアルな雰囲気を感じさせる記事を、過去の広報誌からピックアップしてまとめてみましょう。
いかがでしょうか。
記念号は、「振り返り」と「未来」の2つの軸で構成されます。
「振り返り」は①過去の資料を調査すること、②必要な資料を整理すること、③資料から原稿を執筆すること で完成します。つまり、新規で取材や撮影をする必要ないので、業務の隙間時間にコツコツと進めるとよいでしょう。
「未来」は対談や座談会を行うので、人の調整が必要です。早めにアポイントメントを取り、計画的に進めていきましょう。