BLOG 『広報誌づくりの困った!を解決』

病院広報誌を発行する上で、熟考しなくてはならないものの一つが「表紙」です。表紙は、病院広報誌の「顔」。待合対策などでラックに置いてある各種パンフレットや雑誌などの中から、患者さんに「病院広報誌」を手に取ってもらうためには、表紙の力で「中身を見てみよう」「読んでみよう」と思わせなくてはなりません。

 

病院広報誌の表紙は、以下のようなパターンが考えられます。

  1. ・病院の外観などをメインビジュアルにする
  2. ・誌面でインタビューや原稿を掲載しているドクターの写真を載せる
  3. ・誌面で特集している「救急外来」などのメンバーの集合写真を載せる
  4. ・表紙を設けず「インタビュー記事」でいきなりスタートしている

 

どれも、間違いではありません。ただし、そこにきちんとしたコンセプトはありますか?誌面でインタビューや原稿を掲載しているドクターの写真を、あえて表紙にも載せるのは、なぜですか?「特集の人が表紙を飾るのが通常だから」では、コンセプトとして弱いです。

 

「特集で紹介している医師は当院が推していきたい人だから、表紙にも掲載する」もしこれが理由であれば、表紙と中の誌面で、それぞれどのように撮影すれば「推せる」のか撮影コンセプトをしっかりと立てましょう。カメラマンや編集制作ディレクターを外注している場合は、理由を伝えればコンセプトを立て、どんな表紙にするかの相談に乗ってくれるはずです。

 

ではここで、特集で『心筋梗塞』(心臓血管外科)について取り上げていて、その特集を表現する表紙を例にとって、その可能性についてお伝えします。

 

現在発行されている多くの病院広報誌では、上記の場合「血管外科のドクターの写真」が表紙となるパターンです。ですから、ここではあえて、それは外します。

 

パターン1

特集で心筋梗塞についての基礎知識や病院の治療方針などを紹介している場合

 

パターン2

「危険性」について理解を深め、患者予備軍へ警鐘を鳴らす場合

 

パターン3

再発予防に不可欠な家族のサポートについて啓蒙したい場合

 

パターン4

異変を感じた際の的確な判断を促し、医療機関受診をうながす場合

 

いかがですか。「心筋梗塞」(血管外科)の特集の表紙といっても、その特集の内容によって、さまざまな表紙が考えられます。表紙は「特集で伝えたいことが【にじみ出てきたもの】である」と考えるとよいかもしれません。

 

冒頭の話に戻りますが、表紙は「顔」です。読み手の心を動かす(感動・共感・安心・不安etc.)ことで、中身のページへと繋げていきましょう。「最近、広報誌を発行してラックに陳列しても、なかなかはけないな…」「どうやったらもっとたくさんの人に読んでもらえるのか分からない」と感じておられる広報業務ご担当の方は、ぜひ表紙について考えてみてください。