BLOG 『広報誌づくりの困った!を解決』

医師による病気の原因や症状・予防法などの記事は病院広報誌の定番ですが、専門性の高い言葉が多く使われすぎると、医療関係者ではない一般の人にとっては難解で読みづらい印象を与えてしまうことがあります。医療に詳しくない読者に伝わりやすい記事にするためには、医師に執筆していただいた文章をそのまま掲載するのではなく、許可を得た上で文章を整え、誌面を編集することをおすすめします。今回は、2つの方法をご紹介します。

 

小見出しで読者をナビゲート

「病気の原因」「症状」「手術の方法」など、内容ごとに文章をブロックに分け、それぞれに小見出しをつけてみましょう。小見出しは、いわば文章のナビゲーターのようなもの。それぞれのブロックで何について書かれているのかを簡潔に示した小見出しがあれば、読者は迷うことなく文章を読み進めやすくなります。

反対に、病気の原因から症状・手術の方法などに関する文章が小見出しもなく並んでいるだけの場合はどうでしょうか。読者は自分で要旨を整理しながら読み進めることになるため、読むことを負担に感じてしまうかもしれません。

小見出しの付け方として、そのブロックで伝えようとしていることを端的にまとめる方法があります。たとえば脳卒中になる原因を紹介する場合、そのブロックで「高血圧は脳卒中を引き起こす最も大きな要因の一つである」ことを伝えたいのであれば、小見出しは「高血圧が脳卒中の引き金に」といった形にまとめてみましょう。

広報誌は、多くの人に読んでもらってこそ発行する意義があります。読者がストレスなく読めるよう、わかりやすい小見出しで読者をナビゲートしてあげましょう。

 

サブテーマは別枠扱いに

さまざまなコンテンツを全て本文で扱うと、メリハリのない単調な印象になりがちです。その場合、サブテーマは別枠にするという方法があります。

たとえば、病気の解説がメインテーマで、予防法をサブテーマとして扱う時は「予防のためのワンポイントアドバイス」として、別枠の囲みコラムにしてみましょう。

また、患者の数が少ない希少な病気について説明するときなどは、専門的な用語の注釈が多くなってしまうことがあります。そのような場合は、別枠として「キーワード解説」を設け、用語の解説をまとめてみてください。

 

難しいテーマを扱った記事でも、編集的な工夫を加えることで読者に伝わりやすくなります。読者の立場に立って、読みやすさにこだわっていきましょう!