BLOG 『広報誌づくりの困った!を解決』

各診療科やチームの紹介は、病院広報誌の定番記事ですが、単なるスタッフの集合写真と仕事内容の紹介だけでは、印象に残りにくくなってしまいます。

紹介記事には、記事のねらい・目的に応じた「切り口」が必要です。適切な「切り口」を付けて、科やチームの魅力をより深く伝えましょう!

 

患者様が「聞きたいことを聞ける」関係をつくる

まず、科・チームを紹介する一般的な目的として「患者様にスタッフのことを知ってもらい、病院でのコミュニケーションを円滑にする」ことが挙げられます。この目的の達成を通し、患者がスタッフに「聞きたいことを遠慮なく聞ける関係」を作れると、患者様にとっては病院が利用しやすくなります。そのためには、カジュアルなコミュニケーションをとれるだけの情報が必要です。

 

それを踏まえると科・チームの紹介は、全体ではなくスタッフ一人一人の個人に着目した切り口で行うとよいでしょう。たとえば、入職した理由、当該診療科・チームのスタッフとして目指している姿、日頃患者様と接する際に意識していることなどの一問一答を複数人分掲載し、どんな思いで日々患者様と接しているかを伝えることが考えられます。

また、そのような項目に加え、趣味や出身地、好きな食べ物など、スタッフのプロフィールを掲載することもよいでしょう。「最近気になったニュース」なども、患者との会話の糸口になりやすい話題です。医療への想いに加え、このような人となりが分かる情報があれば、患者様にとって一介の「スタッフ」ではなく一人の「人」として認識され、肩肘張らないコミュニケーションをとりやすくなります。

 

口コミ対策を意識した”評価”も重要です

スタッフとの円滑なコミュニケーションが生まれ、患者様にとって安心して受診できる病院になれば、他の人に病院を口コミで紹介してくれる可能性が高まります。

病院にとって高評価の口コミは集患に非常に有効なツールです。その口コミが、当該の患者様から広まっていく場合、紹介の手段として広報誌が使われるケースもあるでしょう。

科・チームの紹介の目的を口コミ効果の向上とする場合、客観的な病院の評価を掲載することがよいでしょう。たとえば診療実績や、科・チームに在籍している医師の論文被引用件数などの数字は、病院の力量を示すものとして疑いようのないものであり、その数字が優れているほど、口コミの信用度も高くなります。

また、アンケートなどで収集した、当該の診療科・チームへの患者様の高評価の声も同様に有効です。レストランなどの評価と同じく、自分以外の人が高い評価をしていることは、患者様にとってその病院を選択する動機になります。

 

 

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各診療科やチームの紹介は、定点となる「切り口」を通して紹介することで焦点が絞られ、読者である患者様に魅力が伝わりやすくなるだけではなく、ひいては集患などへの効果も期待できるようになります。

漫然としたスタッフ写真の掲載・仕事の内容の紹介に終始せず「目的に沿った切り口」を設定してみましょう!