広報誌を制作するうえで、決めなくてはならない誌面のサイズや製本方法。そもそも、どんなものがあるか知っていないと、選ぶこともできませんよね。
そこで今回は病院広報誌に適した4種類の形式についてご紹介します。
1. A4サイズ・中綴じ
A4サイズは院内で配布されるチラシやパンフレットによく使われるオーソドックスなサイズです。広報物を置くラックの多くはA4サイズに対応していることが多いので、配布の利便性を考えればA4サイズがスタンダードといえるでしょう。
「中綴じ」とは二つ折りにした紙の折り目を針金で留める綴じ方です。二つ折りした紙を重ねて綴じるため、ページ数は4の倍数になり、4ページ、8ページ、12ページ…となります。
開いた際に中央部分のスペースをロスしないため、見開きでページをまたがった誌面を作ることにも適しています。
2. A4サイズ・無線綴じ
「無線綴じ」とはページを重ねて背の部分をのりで接着し、表紙用の紙でくるんで固定する綴じ方です。
ページの背の部分をのり付けするので、中綴じよりも紙がバラバラになりにくく、しっかりとした仕上がりになります。
しかし中綴じのように完全に開くことができないため、綴じている部分は読みにくくなります。そこで綴じ部分は文字がかからないようにしたり、写真のかかり具合を調整したりする必要があります。
3. A4サイズ・巻き三つ折り
三分割した紙面の一面を内側に折り、反対側の面をかぶせるように折ります。
A4サイズで6ページになります。すべてを開いたときにA4サイズで3枚分になるので、パノラマサイズで誌面の構成を考えられるメリットがあります。
4. タブロイド
「タブロイド」とは新聞の半分のサイズのことです。A3サイズよりも少し小さいサイズとなります。
誌面を開いたときのサイズは新聞の大きさなので、A4サイズと比べるとかなり大きく感じます。写真を大きく見せたい、余白をとってゆったりと見せたい、たくさんの情報を一覧にしたい、など大きな誌面を生かしたダイナミックなデザインができます。
新聞同様、綴じずに紙を重ねて折ったのみで配布することが多いです。
紙の種類にもこだわろう
病院広報誌でよく使われている紙は「マット紙」です。光の反射を抑えられるので視認性がよく、ご年配の方も読みやすいことがメリットです。
最近では抗菌・抗ウイルス加工を施した紙もあります。病院という場所で配布する上で、患者さんが安心して手に取るきっかけにつながります。
また紙の厚みもチラシによく用いられる薄い紙から、ポストカードほどのやや厚い紙までさまざまです。
ラックに入れておきたい場合は、自重で折れ曲がりにくいやや厚い紙がよいでしょう。封筒に入れて郵送するために三つ折りにしなければならない場合は、薄い紙であれば折りやすく、かさばりません。
完成後、どのように配布するかを考えておくと、紙の種類や厚みを決めやすいでしょう。
いかがでしょうか。
紙の大きさや紙の種類、厚みなどは実際に手に取ってみないとイメージが湧きません。駅に置いてあるフリーペーパーや地域の広報誌、雑誌などを手に取り、どんな大きさか、どんな紙なのか、どんな綴じ方か参考にしてみるとよいでしょう。