病院が発行する刊行物の一つに病院総合案内があります。
以前こちらのブログで患者さん向けの総合案内について触れましたが、
今回は地域の医療機関やクリニックを対象とした総合案内の掲載項目などについてご紹介したいと思います。
地域医療連携を目的とした病院総合案内とは
地域の医療機関とやりとりされる中で、貴院の取り組みや特色をPRする機会があるかと思います。しかし、ここもとの新型コロナウイルス感染症の影響で対面の機会が減った、病診連携の懇親会も中止になり交流の場が減った、という話がよく聞かれます。
だからといって地域医療連携の推進を止めていいわけではありません。そこで活用したいのが、総合案内を通じた貴院のPRです。誌面を通じて貴院の取り組みを伝えるきっかけとしてみてはいかがでしょうか?
ホームページ上に掲載されているので必要ないのでは?と思われるかもしれませんが、手元に総合案内として冊子があるとWEBと比較して、閲覧していただく確率が高まります。時間が空いたときにパラパラっとめくることで、見たい情報や気になる情報に目が留まりやすくなるというメリットも。また、物理的に手元に残るため、保存していただきたいという思いから紙で発行されるケースが多いのも総合案内の特徴です。
基本項目の具体例
以下のポイントを押さえながら掲載事項を決めていきましょう。
理念・院長挨拶
貴院がどのような理念を掲げているのかを、地域の医療機関に知っていただくことは極めて重要です。ぜひ院長先生の言葉で、想いを伝えるようにしてください。
病院概要
住所や電話番号などの基本情報、病床数や診療科数、認定施設、フロアマップや病院へのアクセスなども掲載項目に挙げられます。文字情報が多くなる傾向にありますので、病院外観、院内、働くスタッフといった貴院が分かる写真の掲載をお薦めします。
診療科目の紹介、所属医師のプロフィール
各診療科の強み、特徴を紹介しましょう。消化器内科を例に挙げると…
・早期の胃がんや大腸がん発見のため、健診部門と協働している
・低侵襲治療を実現するため、積極的に内視鏡治療を実施している
・高度診療を実現するために高解像度の画像診断を導入している
・緊急治療に備えて24時間オンコール体制で対応している
など、ターゲットが患者さんではなく医療機関向けであることから、具体的な特徴を記載することが望ましいといえるでしょう。
所属医師プロフィールについては、名前、役職、顔写真といった基本情報に加えて、専門分野や所属学会、保有資格などが掲載項目に挙げられます。
一般的な広報誌と比較すると、ページ数が多くなる傾向にあります。その分、制作にも時間がかかりますので、余裕を持ったスケジュールで制作に取り組むようにしましょう。