患者さん向け、地域のクリニックや医療機関向け、求職者向け、院内で働く職員向けなど、病院広報誌といってもターゲットによって掲載内容が異なります。
今回はその中から、院内報の掲載内容についてご紹介していきたいと思います。
スタッフ向けの院内報は何を掲載したらいい?
ここでは院内で働くスタッフをターゲットにした媒体のことを「院内報」と呼ぶこととします。
院内で働く人たちの紹介や、病院の魅力を再発見できるような内容を掲載することで、スタッフの帰属意識を高める、職場を好きになってもらう内容を掲載していきましょう。
具体的な掲載内容として代表的なトピックを以下でご紹介していきます。
【1】病院理念の浸透
病院理念はスタッフ一人ひとりが立ち返るものであり、仕事をする上で常に念頭に置いてほしいものです。
病院経営に直接携わる上層部だけのものではなく、院内で働くすべてのスタッフに浸透させていかなければなりません。
毎号、表紙や裏表紙など目につきやすいページに理念を掲載するのも良いですし、院長メッセージの中で病院理念の重要性に触れるのも良いでしょう。
副院長、看護部長、事務長など、役職に就かれている方々が持ち回りでメッセージを寄稿していただくのも企画になります。
まずはトップや上層部がスタッフの皆さんにどのような思いを持って仕事に邁進してほしいかという想いを発信することは、強い病院組織を形成していくひとつのきっかけになるのではないでしょうか。
【2】院内スタッフの紹介
同じ病院内でも違う診療科のことはよく分からない、リハビリテーションスタッフとの連携はあるものの、他のメンバーのことは詳しく分からない…など、院内のすべての人を知ることは難しいといえるでしょう。
ただ、先ほどもご紹介したように、同じ理念や行動し指針のもと、同じ職場で働いている仲間のことを知るきっかけを院内報でつくることで、横断的なつながりを生み出すことができます。
関連施設がある場合も、グループ横断で紹介する誌面を心がけてください。
【3】研修や勉強会などのお知らせ
日々医療知識の研鑽をされている皆さんにとって、研修や勉強会などに参加される機会は多くあると思います。
ただ、診療科目、職種、年代などによって参加内容も異なるのではないでしょうか。
若い年代のスタッフが将来どのような勉強会の場があるのか、逆にベテランスタッフにとっては若い世代がどのような研修をおこなっているのかを知る機会になることも、コミュニケーションの一助となります。
院内報は採用ツールとしても活用できます
少子化が進んでいることから、人材の採用が思うように進まないとお悩みの医療機関の方々が多くいらっしゃいます。
先にご紹介した3つの掲載事項は採用ツールとしても活用することができます。
病院総合案内は表層的な内容になりがちですが、院内報は踏み込んだ内容を掲載していることから、求人者に対して病院のことを伝えるツールとして役立ちます。
いかがでしたでしょうか。
新型コロナウイルスの影響で、医療機関で働く皆さまにとって気の抜けない落ち着かない日々が続いていることと思います。
院内報の活用は、職場で働く方々のコミュニケーションになることはもちろん、離職率の低減、さらには病院組織の強靱化へと結びつけていくことも可能となるのです。
ぜひ院内報の導入を検討してみてはいかがでしょうか?